建設業向け 工事台帳テンプレート
工事台帳は、案件ごとの収支を1行で追う表です。
実行予算書が1つの工事を深く見る表であるのに対して、工事台帳はすべての工事を横に並べて見る表になります。今どれだけの工事が動いていて、それぞれいくらの利益が見込めるのか。
会社の状況を1枚で把握するための表なので、項目を増やしすぎないことが続けるコツです。
このテンプレートは、受注・原価・入金・粗利を並べ、進行中と完成を区別できる形にしています。
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こんな方におすすめ
- 進行中の工事にいくら投じているか把握したい方
- 案件ごとの粗利を1枚で並べて見たい方
- 請求漏れや入金遅れを見落としたくない方
こんな場面で活用
受注した時点で1行足し、原価と入金を追記していきます。決算や経営事項審査の準備でも、この台帳が資料の元になります。
テンプレートの項目について
このテンプレートには、次の項目が入っています。使わない項目は削除してお使いいただけます。
- 工事番号
- 工事名
- 発注者
- 着工
- 完成(予定/実績)
- 受注金額
- 材料費
- 労務費
- 外注費
- 経費
- 原価計
- 粗利
- 粗利率
- 請求日
- 入金日
- 状態
Excelテンプレートのプレビュー
実際に配布しているファイルの、記入例シートの一部です。
| 工事台帳 【記入例】 | |||||||||||||||
| 会社名 | △△工業株式会社 | ||||||||||||||
| 対象期間 | 2026年4月〜2027年3月 | ||||||||||||||
| 工事番号 | 工事名 | 発注者 | 着工 | 完成 (予定/実績) | 受注金額 | 材料費 | 労務費 | 外注費 | 経費 | 原価計 | 粗利 | 粗利率 | 請求日 | 入金日 | 状態 |
| 2026-081 | ○○ビル新築工事(外部足場) | □□建設 | 2026/9/1 | 2026/11/30 | 3500000 | 720000 | 1274000 | 170000 | 313000 | 2477000 | 1023000 | 29.2% | 進行中 | ||
| 2026-064 | □□マンション改修(仮設) | ◇◇不動産 | 2026/5/10 | 2026/7/28 | 6200000 | 1480000 | 2210000 | 640000 | 402000 | 4732000 | 1468000 | 23.7% | 2026/7/31 | 2026/8/31 | 入金済 |
| 2026-052 | ◎◎倉庫 屋根改修(足場) | ◎◎物流 | 2026/4/6 | 2026/5/22 | 2800000 | 610000 | 1120000 | 0 | 188000 | 1918000 | 882000 | 31.5% | 2026/5/25 | 2026/6/30 | 入金済 |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 15 KB |
| 更新日 | 2026年8月21日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。会社名・対象期間・作成日/更新日などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
工事台帳は社内の管理書類で、建設業法が営業所に備えることを求める帳簿とは別のものです。工事ごとの原価を集計する仕組みは、決算での工事原価の把握や、経営事項審査で用いる財務諸表の基礎になります。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
台帳に持たせる項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事番号 | 伝票と紐づけるための番号 |
| 工事名・発注者 | 案件の特定 |
| 工期 | 着工と完成の予定・実績 |
| 受注金額 | 契約額(変更があれば最新) |
| 原価 | 材料・労務・外注・経費の合計 |
| 粗利・粗利率 | 受注金額から原価を引いた額 |
| 入金 | 請求額と入金日 |
| 状態 | 進行中・完成・引渡し済み |
工事番号を最初に決めることが、すべての起点になります。番号が決まっていると、納品書にも請求書にも出面表にも同じ番号を書けます。
番号の付け方
番号は、年と連番の組み合わせが扱いやすくなります。
2026-081 のような形にしておくと、並べ替えるだけで時系列になります。取引先ごとに記号を入れる方法もありますが、桁数を揃えておくと表計算での並べ替えが崩れません。
進行中の工事をどう見るか
建設業の会計では、完成していない工事の扱いが独特です。
受注しているが完成していない工事には、すでに原価が発生しています。この状態を把握しておかないと、決算のときに慌てることになります。
台帳の状態列で進行中と完成を分けておくと、いま動いている工事にいくら投じているかがその場で分かります。
入金の管理
工事は、完成から入金までに時間が空きます。
請求日と入金予定日を持たせておくと、資金の見通しが立ちます。金額が大きい工事ほど、入金の遅れが資金繰りに響きます。
入金の欄が埋まっていない行が並んでいたら、それは請求漏れか入金遅延のどちらかです。月に一度、埋まっていない行を確認するだけでも、見落としが減ります。
決算とのつながり
工事台帳は、決算の資料としても使えます。
工事ごとの原価が集計されていれば、完成した工事と進行中の工事を分けて整理できます。経営事項審査を受ける会社では、財務諸表の裏付けにもなります。
会計ソフトを使っている場合も、工事番号を揃えておくと突合が楽になります。
何件までExcelで回るか
工事台帳をExcelで運用できる件数には、目安があります。
年間の工事が数十件までであれば、1シートで十分に回ります。100件を超えるあたりから、行の数より「誰が更新するか」が問題になってきます。
複数人で同じファイルを触ると、上書きの取り合いが起こります。更新する人を1人に決めるか、共有できる場所に置くかを先に決めておくと、台帳が二重になる事態を避けられます。
よくある質問
実行予算書と両方作る必要がありますか。
役割が違います。実行予算書は1件を深く見る表、工事台帳は全件を並べて見る表です。件数が少ないうちは台帳だけで足りることもあります。
会計ソフトがあれば不要ですか。
会計ソフトで工事別原価を管理できていれば重複します。ソフトが仕訳中心で工事別の集計が弱い場合に、この台帳が補う形になります。