建設業向け 工事見積書テンプレート
見積書は、契約の前段にあたる書類です。
建設業法は、工事の種別ごとに材料費・労務費その他の経費の内訳を明らかにするよう求めています。総額だけを示す見積りではなく、内訳が見える形が求められているということです。
内訳を出すことには、受注側にも利点があります。あとから追加や変更が生じたときに、どの項目がいくらだったかを示せるためです。総額だけの見積りだと、追加分の妥当性を説明する材料がありません。
このテンプレートは、明細行を積み上げて、諸経費と消費税を自動で足す形にしています。
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こんな方におすすめ
- 内訳明細つきの見積書を出すよう求められた方
- 「一式」ばかりの見積りから抜け出したい方
- 追加工事の金額を説明できるようにしたい方
こんな場面で活用
契約の前に作成します。材料費・労務費・外注費を分けておくと、受注後の実行予算にそのまま引き継げます。
テンプレートの項目について
このテンプレートには、次の項目が入っています。使わない項目は削除してお使いいただけます。
- 区分
- 名称・仕様
- 数量
- 単位
- 単価
- 金額
- 摘要
Excelテンプレートのプレビュー
実際に配布しているファイルの、記入例シートの一部です。
| 工事見積書 【記入例】 | |||||||
| 宛先 | □□建設株式会社 御中 | ||||||
| 件名 | ○○ビル新築工事 外部足場工事 | ||||||
| No | 区分 | 名称・仕様 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 摘要 |
| 1 | 材料費 | くさび式足場材(レンタル) | 1240 | ㎡ | 480 | 595200 | 3か月レンタル |
| 2 | 材料費 | メッシュシート | 1240 | ㎡ | 120 | 148800 | |
| 3 | 労務費 | 足場組立て(鳶工) | 32 | 人工 | 26000 | 832000 | |
| 4 | 労務費 | 足場解体(鳶工) | 20 | 人工 | 26000 | 520000 | |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 14 KB |
| 更新日 | 2026年8月21日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。宛先・件名・見積番号/発行日などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
建設業法第20条は、建設業者が請負契約を締結する前に、工事の種別ごとに材料費・労務費その他の経費の内訳を明らかにして見積りを行うよう努めることを求めています。また、注文者が見積りに必要な一定の期間を設けることも定められています。見積書の様式そのものは定められていません。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
内訳の分け方
内訳の粒度は、工事の規模と相手によって変わります。実務でよく使われるのは次の分け方です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 材料費 | 使用する資材の費用 |
| 労務費 | 職人の人工にあたる費用 |
| 外注費 | 他社へ発注する部分 |
| 経費 | 運搬、機械のリース、仮設、廃棄物の処理 |
| 一般管理費等 | 会社を維持するための費用 |
労務費を分けて示すことに、近年は特に意味があります。 建設業では、労務費が適正に確保されているかが取引の場面で問われるようになってきました。
数量と単価を分ける
明細行は、数量と単価を分けて持たせると使いやすくなります。
数量が変わったときに単価をそのまま使えるためです。「一式」でまとめてしまうと、数量が半分になったときの金額を再計算する根拠がありません。
「一式」を使うのは、本当に分けられない項目だけにとどめると、後の変更に対応しやすくなります。
有効期限を書く
資材の価格は動きます。
見積りを出してから契約までに時間が空くと、その間に単価が変わることがあります。有効期限の欄を設けているのは、この変動に備えるためです。
期限を過ぎた見積りで契約を求められた場合も、期限が書いてあれば再見積りの相談がしやすくなります。
条件を書き添える
金額と同じくらい重要なのが、見積りの前提条件です。
作業時間帯、資材の搬入経路、駐車場の有無、残土の処分先。これらの前提が変われば、金額も変わります。備考欄に条件を書いておくと、後から「聞いていない」という話になりにくくなります。
見積りから実行予算へ
受注が決まったら、見積りをもとに実行予算を組みます。
見積りが「相手に示す金額」であるのに対して、実行予算は「自社で使える金額」です。この2つを別の表として持っておくと、利益がどこで出てどこで消えたかが見えるようになります。
提出のしかた
見積書は、内訳明細を添えて出す形が基本になります。
表紙に総額、次のページ以降に明細という構成が読みやすく、相手が金額の根拠を追えます。1枚に詰め込むより、分けた方が質問が減ります。
電子で送る場合は、編集できない形式にしておくと、数字の取り違えが起きません。あわせて、電子取引の書類として保存が必要になる場合があるため、送った控えを工事のフォルダに残しておくと安心です。
よくある質問
「一式」で出してはいけませんか。
禁止されているわけではありませんが、建設業法は工事の種別ごとに内訳を明らかにするよう求めています。分けられる項目は分けておくと、変更が生じたときの説明がしやすくなります。
見積りにかける期間の決まりはありますか。
建設業法は、注文者が見積りに必要な一定の期間を設けることを定めています。工事の予定価格に応じた期間が示されているため、急な依頼を受けたときの相談材料になります。