建設業向け 施工体制台帳テンプレート
施工体制台帳は、その工事に関わっている会社を全部並べた帳簿です。
元請が作成し、工事現場に備え置きます。発注者から請求があったときには閲覧に供することが求められており、公共工事では写しを発注者へ提出します。
書く内容は大きく2つに分かれます。自社(元請)についての情報と、下請として入っているすべての会社の情報です。下請の情報は、各社から出てくる再下請負通知書が材料になります。
このテンプレートは、上段を元請、下段を下請の一覧という形にして、施行規則が求める記載事項を並べたものです。
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こんな方におすすめ
- 発注者から直接請け負い、下請契約を結んでいる元請の方
- 公共工事で施工体制の点検を受ける予定の方
- 添付書類に何を揃えるかを確認したい方
こんな場面で活用
台帳の作成が必要な工事で、下請契約を結んだ時点から作り始めます。下請が増えるたびに追記し、工事現場に備え置きます。
テンプレートの項目について
このテンプレートには、次の項目が入っています。使わない項目は削除してお使いいただけます。
- 次数
- 会社名
- 住所・電話
- 建設業許可(区分・番号)
- 許可の有効期限
- 注文者(直接の契約先)
- 工事内容
- 工期
- 主任技術者/監理技術者
- 資格・専任の別
- 安全衛生責任者
- 健康保険等の加入状況
Excelテンプレートのプレビュー
実際に配布しているファイルの、記入例シートの一部です。
| 施工体制台帳 【記入例】 | |||||||||||
| 工事名称 | ○○ビル新築工事 | ||||||||||
| 発注者名・住所 | 株式会社○○不動産/東京都中央区○○1-1 | ||||||||||
| 次数 | 会社名 | 住所・電話 | 建設業許可 (区分・番号) | 許可の 有効期限 | 注文者 (直接の契約先) | 工事内容 | 工期 | 主任技術者 /監理技術者 | 資格・専任の別 | 安全衛生 責任者 | 健康保険等の 加入状況 |
| 元請 | ○○建設株式会社 | 東京都中央区○○2-2/03-0000-0000 | 国土交通大臣 特-4 第00000号(建築一式) | 2029/6/30 | 株式会社○○不動産 | ビル新築工事一式 | 2026/9/1〜2027/6/30 | 田中 一郎 | 一級建築施工管理技士/専任(監理技術者) | 田中 一郎 | 健保・厚年・雇用 すべて加入 |
| 1次 | □□建設株式会社 | 東京都墨田区○○3-3/03-1111-1111 | 東京都知事 般-2 第11111号(とび・土工) | 2028/4/30 | ○○建設株式会社 | 土工事・仮設工事 | 2026/9/1〜2027/2/28 | 渡辺 二郎 | 実務経験12年/非専任 | 渡辺 二郎 | 健保・厚年・雇用 すべて加入 |
| 2次 | △△工業株式会社 | 東京都江東区○○1-2-3/03-2222-2222 | 東京都知事 般-3 第00000号(とび・土工) | 2029/3/31 | □□建設株式会社 | 外部足場の組立て・解体 | 2026/9/1〜2026/11/30 | 山田 太郎 | 実務経験10年/非専任 | 山田 太郎 | 健保・厚年・雇用 すべて加入 |
| 3次 | ◇◇架設有限会社 | 千葉県市川市○○4-5/047-000-0000 | 許可なし(軽微な建設工事) | — | △△工業株式会社 | 足場材の運搬・積み込み | 2026/9/1〜2026/9/20 | 高橋 四郎 | 実務経験15年/非専任 | 高橋 四郎 | 建設国保・国民年金/雇用は日雇 |
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 15 KB |
| 更新日 | 2026年8月21日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。工事名称・発注者名・住所・元請(作成建設業者)などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
建設業法第24条の8は、発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者が、下請契約の請負代金の総額が政令で定める金額以上になる場合に、施工体制台帳を作成し工事現場ごとに備え置くことを求めています。公共工事については入札契約適正化法により、下請契約を締結したときは金額にかかわらず作成が必要とされています。記載事項は建設業法施行規則第14条の2に定められています。金額の基準は政令の改正で変わるため、最新の額は国土交通省の資料でご確認ください。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
作成が必要になる工事
台帳の作成義務は、すべての工事にあるわけではありません。判断は次の順序になります。
- 発注者から直接請け負った工事か(下請として入っている工事では、元請の台帳に載る側になります)
- 下請契約を結んでいるか(すべて自社施工なら台帳は不要です)
- 公共工事か民間工事か(公共工事は、下請契約があれば金額にかかわらず作成が必要とされています)
- 民間工事の場合、下請契約の総額が政令で定める金額以上か
4つ目の金額は政令で定められており、建築一式工事とそれ以外で額が違います。改正で変わることがあるため、境界に近い工事では最新の額を確認してから判断すると安全です。
記載事項の全体像
| 区分 | 主な記載事項 |
|---|---|
| 元請(作成建設業者) | 商号・所在地・建設業許可・健康保険等の加入状況 |
| 工事 | 工事名称・内容・工期・発注者名と住所・契約日 |
| 技術者 | 監理技術者または主任技術者の氏名・資格・専任の別 |
| 下請(各社) | 商号・住所・許可番号・工事内容・工期・主任技術者・社会保険の加入状況 |
下請の欄は、階層が深くなるほど行が増えます。何次下請かを列に持たせておくと、後で体系図を起こすときにそのまま使えます。
添付する書類
台帳は、単体では完成しません。施行規則は添付書類も定めています。
実務でよく求められるのは次の4つです。
- 下請負人の建設業許可証の写し(許可が必要な工事を請け負う場合)
- 各社から提出された再下請負通知書
- 下請契約の契約書の写し(注文書・請書を含む)
- 主任技術者・監理技術者の資格を証する書面と、雇用関係を確認できる書面
4つ目が抜けやすい書類です。資格者証の写しだけを添えて、雇用関係を示す書類が漏れる例があります。
変更があったときの扱い
台帳は、工事の進行に合わせて更新していく帳簿です。
下請が増えた、工期が延びた、技術者が交代した。この3つはいずれも記載事項の変更にあたるため、遅滞なく台帳へ反映することが求められます。
下請から再下請負通知書を受け取ったら、その場で台帳に転記するという運用にしておくと、更新漏れが起きにくくなります。まとめて後で反映しようとすると、通知書の束だけが残ります。
保存の期間
作成した台帳は、工事の完了後も保存が必要です。
施工体制台帳のうち記載された部分の写しは、帳簿の添付書類として扱われ、帳簿の保存期間である5年間(発注者と締結した住宅を新築する建設工事に係るものは10年間)の保存が求められています。
一方、施工体系図は営業に関する図書にあたり、目的物の引渡しから10年間の保存が求められています。台帳と体系図で期間が違う点に注意が必要です。
工事が終わった時点で、台帳・体系図・添付書類を1つのフォルダにまとめ、引渡し日を名前に入れて長い方の期間に揃えて保管しておくと、判断に迷わなくなります。
よくある質問
自社施工だけの工事でも作成しますか。
下請契約がない工事では、施工体制台帳の作成義務は生じないとされています。一次下請が1社でもいる公共工事では、金額にかかわらず必要になります。
何次下請まで書きますか。
その工事に入っているすべての階層を書きます。3次、4次と続く場合も、再下請負通知書が届いた分をすべて台帳に反映します。