建設業向け 歩掛表テンプレート
労務費を外す会社と、当てる会社の差は、歩掛を持っているかどうかで決まります。
歩掛とは、施工数量あたりに何人工かかるかという比率です。足場なら1㎡あたり何人工、鉄筋なら1tあたり何人工。これが分かっていれば、数量を拾った時点で労務費が出ます。
標準歩掛は公表されていますが、自社の歩掛は自社の実績からしか出ません。 職人の構成、現場の条件、使っている道具が違えば、同じ工種でも数字は変わります。
このテンプレートは、終わった工事の施工数量と実際の人工から歩掛を出し、工種ごとに溜めていく形にしています。
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このテンプレートは誰向けですか
- 労務費だけが毎回予算から外れている方
- 標準歩掛を使っているが、自社の実感と合わない方
- 見積の人工を経験と勘で置いている方
どのような場面で使いますか
工事が完了した時点で、出面表から人工を拾って1行足します。同じ工種が3件たまったら平均を出し、次の見積からその数字を使います。
含まれる項目
このテンプレートには、次の項目が入っています。不要な項目は削除して構いません。
- 工種
- 作業内容
- 施工数量
- 単位
- 所要人工
- 歩掛(人工/単位)
- 職種
- 完了月
- 現場名・条件
- 備考
Excel画面のプレビュー
実際のファイルの記入例シートです。
| 歩掛表 | ||
| この表について | 終わった工事の施工数量と実際にかかった人工から、工種ごとの歩掛を積み上げる表です。歩掛は所要人工÷施工数量で求めます。次の見積では、数量にこの歩掛を掛けて必要人工を出します。 | |
| 根拠・注意 | 民間工事の歩掛を定めた法令はありません。公共工事では、国土交通省の土木工事標準歩掛や公共建築工事標準単価積算基準などが積算の基礎として用いられています。自社の実績から積み上げた歩掛は社内の管理資料であり、これらの公表値と一致している必要はありません。 | |
| シート構成 | 記入用 … パソコンで入力して使うシート(空欄) 記入例 … 書き方の見本 A4印刷用 … 印刷して手書きで使うシート。A4の1ページに収まります | |
| 使い方 | 1. 歩掛は 所要人工 ÷ 施工数量 で出します。単位を必ず添えます(人工/㎡、人工/tなど) 2. 人工は出面表から工種ごとに按分して拾います。1人が複数工種に入った日を丸めると数字が濁ります 3. 同じ工種が3件そろったら平均行を作り、最小と最大も残します。条件の悪い現場は上振れ側を使います 4. 外れた行には理由を1行書きます。理由の無い外れ値は、次に使えません 5. 階数・敷地・時期・作業時間の制限を現場名の隣に書くと、近い条件の行を選べるようになります 6. 見積では 数量 × 歩掛 = 人工、人工 × 労務単価 = 労務費 の順で計算します | |
| 更新日 | 2026-08-26 | |
| 配布元 | 商い屋 建設(https://kensetsu.akinaiya.com) | |
| 【免責】本様式は一般的な項目を整理した参考資料です。法令で定められた様式そのものではありません。必要な記載事項・保存期間・提出先は、事業の種類・規模・所管行政庁の運用により異なります。実際の義務内容は所管行政庁または専門家にご確認ください。 | ||
| 歩掛表 | |||||
| 作成/管理 | 集計期間 | ||||
| 人工の出典 | 備考 | ||||
| No | 工種 | 作業内容 | 施工数量 | 単位 | 所要人工 |
| (空欄があと19行つづきます) | |||||
| 備考 | |||||
| 商い屋 建設 https://kensetsu.akinaiya.com (2026-08-26 版) | |||||
このプレビューは左から6列まで(実際は11列)を表示しています。ダウンロードするファイルには全部入っています。
| 歩掛表 【記入例】 | |||||
| 作成/管理 | 株式会社○○建設 積算課 | 集計期間 | |||
| 人工の出典 | 出面表(工種別に按分済み) | 備考 | |||
| No | 工種 | 作業内容 | 施工数量 | 単位 | 所要人工 |
| 1 | 仮設 | くさび式足場 組立 | 323 | ㎡ | 32.0 |
| 2 | 仮設 | くさび式足場 組立 | 412 | ㎡ | 45.0 |
| 3 | 仮設 | くさび式足場 組立 | 288 | ㎡ | 27.0 |
| 足場組立 平均(3件) | 1023 | ㎡ | 104.0 | ||
| 4 | 仮設 | くさび式足場 解体 | 323 | ㎡ | 20.0 |
| 5 | 躯体 | 鉄筋 加工・組立 | 1.2 | t | 6.0 |
| 6 | 躯体 | 鉄筋 加工・組立 | 3.8 | t | 17.5 |
| 鉄筋 平均(2件) | 5 | t | 23.5 | ||
| 7 | 躯体 | 型枠 加工・建込み | 186 | ㎡ | 24.0 |
| 8 | 仕上 | ALCパネル 取付 | 62.7 | ㎡ | 9.5 |
| 9 | 仕上 | シーリング | 52 | m | 1.5 |
| 10 | 仕上 | シーリング | 138 | m | 6.0 |
| 備考 | |||||
| 足場組立は3件で平均0.102人工/㎡。道路が狭く荷揚げに手間のかかったBビルが0.109で最も高い。次の見積では、平場なら0.095、狭小地なら0.110を使う。 | |||||
| 商い屋 建設 https://kensetsu.akinaiya.com (2026-08-26 版) | |||||
このプレビューは左から6列まで(実際は11列)を表示しています。ダウンロードするファイルには全部入っています。
| 歩掛表 | |||||
| 作成/管理 | 集計期間 | ||||
| 人工の出典 | 備考 | ||||
| No | 工種 | 作業内容 | 施工数量 | 単位 | 所要人工 |
| (空欄があと11行つづきます) | |||||
| 備考 | |||||
| 商い屋 建設 https://kensetsu.akinaiya.com (2026-08-26 版) | |||||
このプレビューは左から6列まで(実際は11列)を表示しています。ダウンロードするファイルには全部入っています。
ファイル形式
| 形式 | Excel(.xlsx) / PDF(印刷用) |
|---|---|
| 対応 | Microsoft Excel 2016以降 / Googleスプレッドシート / LibreOffice Calc |
| 用紙 | A4に収まるよう印刷範囲を設定済み |
| シート | 説明 / 記入用 / 記入例 / A4印刷用 |
| マクロ | 使用していません |
| ファイルサイズ | Excel 約 15 KB |
| 更新日 | 2026年8月26日 |
| 利用料 | 無料(会員登録は不要です) |
入力方法
- 上部の基本情報を埋めます。作成/管理・集計期間・人工の出典などの欄を先に入れてください。
- 使わない列を削除します。自社で記入しない項目は、残しておくと空欄が並ぶだけになります。
- 1行に1件ずつ記入します。記入例シートを見ながら書くと、書き方が揃います。
- 気づいたことは備考に残します。後から見返したときに、数字だけでは分からない事情が伝わります。
- 区切りのよいところでファイルを分けて保存します。月ごと・工事ごとに分けると、後から探せます。
カスタマイズ方法
- 項目の追加・削除は自由です。ロックはかけていないため、自社の運用に合わせて変更できます。
- 提出先から様式の指定がある場合は、指定された様式が優先されます。この様式は、指定が無い場面や下書きとしてお使いください。
- 会社名やロゴを入れる場合は、ヘッダーの行に足してください。印刷範囲は自動で調整されます。
- A4印刷用シートは、手書きで記入する前提で行を高くしてあります。列を増やしたときは、印刷範囲の確認をおすすめします。
利用上の注意
- 民間工事の歩掛を定めた法令はありません。公共工事では、国土交通省の土木工事標準歩掛や公共建築工事標準単価積算基準などが積算の基礎として用いられています。自社の実績から積み上げた歩掛は社内の管理資料であり、これらの公表値と一致している必要はありません。
- このテンプレートは、法令が求める記載事項と、実務で求められることが多い項目を整理した参考様式です。特定の団体が定めた様式そのものではありません。
- 提出先から様式や記載事項の指定がある場合は、そちらが優先されます。
- 法令の要件や金額の基準は改正で変わることがあります。判断の前に、所管の官庁等で最新の内容をご確認ください。
書き方と運用のポイント
歩掛の出し方
出し方そのものは割り算です。
歩掛 = 所要人工 ÷ 施工数量
足場を323㎡組むのに32人工かかったなら、歩掛は0.099人工/㎡です。次に400㎡の足場を見積るときは、400×0.099=約40人工。これに労務単価を掛ければ労務費が出ます。
難しいのは計算ではなく、実績の人工を正しく拾うことです。出面表から、その工種に実際に入った日数を抜き出す必要があります。1人が複数の工種をまたいだ日は、分けて記録しておかないと歩掛が濁ります。
溜めるほど当たるようになる
1件の実績は参考値にすぎません。
同じ工種が3件、5件と溜まってくると、ばらつきの幅が見えてきます。平均だけでなく最大と最小を持っておくと、条件の悪い現場を見積るときに上振れの側を使う、といった判断ができます。
外れ値には理由があります。天候で中断した、狭くて機械が入らなかった、手戻りが出た。備考欄に一言残しておくと、後から見て「この行は参考にしない」と判断できます。
現場条件を書き添える
同じ工種でも、条件が違えば別の数字になります。
- 階数・高さ(揚重の手間が変わる)
- 敷地の広さ(材料の仮置きができるか)
- 施工時期(夏場は作業時間が短くなる)
- 作業時間の制限(近隣対応で朝夕が使えない)
このあたりを現場名の隣に短く書いておくと、次に似た条件の現場を見積るとき、近い行を選べるようになります。
見積と予算につなげる
歩掛が溜まると、見積の労務費が「勘」から「計算」に変わります。
数量拾い表から数量を持ってきて、歩掛で人工を出し、単価マスタの労務単価を掛ける。この3つの表が揃うと、労務費の見積は自動で出ます。実行予算の労務費も同じ数字から組めます。
よくある質問
標準歩掛と自社の数字が合いません。
合わないのが普通です。標準歩掛は積算の共通の物差しとして作られたもので、個々の会社の施工条件を表したものではありません。自社の見積には自社の実績値を使い、公共工事の積算に触れるときだけ公表値を参照する、という使い分けが実務的です。
何件くらい溜めれば使えますか。
同じ工種で3件そろうと傾向が見え、5件を超えるとばらつきの幅が使えるようになります。それまでは標準歩掛を目安に置き、実績が溜まった工種から順に自社の数字へ置き換えていく形がとりやすいです。